一回ぽっきりで捨てられてしまう使い捨てプラスチックや、他の素材に置き換えられるプラスチック製品は、できるだけ減らしてほしいと思います。
例えば、レジ袋、ペットボトル、洗剤容器、プラスチックカップ、ストロー、食品トレイ、発泡容器、ラベル、各種プラ容器やケースなどです。
海岸に打ち上げられた大量のプラスチックごみを見ると、胸が痛みます。風や川によって流されたごみが海へたどり着き、自然の景観や生き物たちに大きな影響を与えているからです。
ただし、私は「プラスチックそのものが悪い」とは思っていません。
現代社会や未来の暮らしを支えるうえで、どうしても必要なプラスチックも数多くあります。
例えば、パソコン、スマートフォン、通信機器、電子部材、冷蔵庫、自動車部品、電池、さらには医療用機器などに使われる高機能プラスチックです。これらは軽量で丈夫、加工しやすく、電気を通しにくいなど、他の素材では代替が難しい特性を持っています。
しかし、必要不可欠なプラスチックであっても、原料を石油・石炭・天然ガスといった化石資源に頼り続けるのは問題です。
地下から掘り出した資源を使い続ければ、最終的にはごみが増え続けますし、焼却すれば二酸化炭素(CO₂)も発生します。地球温暖化の観点から見ても、現在のままでは持続可能とは言えません。
そこで重要になるのが「リサイクル」です。
ただし、ここでいうリサイクルは、単にプラスチックを熱で溶かして別の形に作り直すだけの方法ではありません。
注目されているのは、「ケミカルリサイクル」と呼ばれる技術です。
これは、使用済みプラスチックをいったん分子レベルまで分解し、新たな化学原料として再利用する方法です。
この方法なら、回収したプラスチックに多少の汚れがあっても、あるいは複数種類のプラスチックが混ざっていても、再び新しいプラスチックや化学製品を作り出すことが可能になります。
すでに国内では、さまざまな企業が実用化に向けた取り組みを進めています。
例えば、レゾナックでは、廃プラスチックからアンモニアや液化炭酸ガスを製造する技術に取り組んでいます。もしかすると、私たちが飲んでいる炭酸飲料の炭酸ガスにも、リサイクル由来のものが使われる時代が来るかもしれません。

また、積水化学工業では、ごみを原料にして化学原料となるエタノールを製造する技術を開発しています。

「燃えるごみ」を単なる焼却対象ではなく、新たな資源として活用しようという発想です。
こうした技術がさらに進歩し、社会に広く普及していけば、プラスチックごみは単なる“厄介者”ではなく、“循環する資源”へと変わっていく可能性があります。
使い捨てを減らすこと。
必要なプラスチックは繰り返し資源として使うこと。
その両方を進めていくことが、これからの時代には必要なのだと思います。
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