厄介な漂着ゴミ、発泡スチロールを石油製品に戻すという話

廃プラ問題
DIC、エフピコとプラ再生で協業検討 - 日本経済新聞
DICは16日、食品トレー大手のエフピコと合成樹脂ポリスチレン(PS)のリサイクル事業の協業を検討すると発表した。食品容...

いわゆる発泡スチロールはポリスチレンという樹脂を発泡させたもので、ポリスチレンはある環境下で熱を与えると比較的簡単に原料のスチレンという石油製品に戻すことができます。

スチレンを使って重合という操作を行うと新たなポリスチレンが生まれ、発泡スチロールが再生されます。

であるなら以前から再原料化されてもよさそうなものですが、石油から新品を作った方が安く、採算性がとれないので実施されなかったのだろうと想像します。

発泡スチロールを再原料にする場合は、集めて、洗浄して、そして処理する必要があるわけですが、発泡と呼ばれるように空気をたっぷりと含む嵩張る製品ですので、たくさん集めたところで液体にすると大した量になりそうにないのは容易に想像できます。そのため、労力の割には儲けになりにくいのでしょう。きっと。

発泡スチロールは、カップ容器、トレイ、生鮮食品保冷容器、家電製品の緩衝材などに使われているなじみがある製品である一方で、海の漂着ゴミとして目立ちますし、微細化すると風にフワフワと漂い回収不能になる面で問題があります。

そんな厄介な発泡スチロールの回収とリサイクルの成果に期待します!

コメント

タイトルとURLをコピーしました