数十年内に巨大隕石が地球に衝突すると言われたらどうする?

気候変動

もし10~30年後に巨大隕石が地球に衝突し、地球環境に甚大な影響を及ぼす可能性があると言われたら・・・そしてもし、最新の宇宙技術を駆使すれば巨大隕石の軌道を修正できて衝突を免れる可能性があるとしたら・・・おそらく人類は、世界中の優秀な科学者を集めて、隕石衝突を防ぐ方法を考えるでしょう。日々ニュースで開発の状況が報告され、世界中の人々が問題解決に携わる科学者を応援するでしょう。

もちろん、これは架空の話です。

温暖化で地球環境が激変しそうと言われても慌てないのはなぜ?

こちらは現実の話。

このまま放置しておくと、10~30年後に地球の平均気温が産業革命前と比較して数度℃上昇すると言われています。その結果、大雨、洪水、台風などの自然災害が増えたり、干ばつによって農作物の収穫量が極端に低下して飢饉が発生したり・・・海水温上昇により北極・南極の氷が溶けて海面上昇し、いくつかの島や都市が水没する可能性も指摘されています・・・

すでに温暖化の影響は現れています。

今年(2020年)の梅雨は九州を中心に大雨に見舞われました。これは、海水温度の上昇により水の蒸発量が増えて、結果、降雨量の増加につながったためです。また、8月になると連日の猛暑日です。気温35℃、40℃と聞いても驚かなくなって来ました。

それなのに、温暖化の話になると多くの人がリアリティーとして受け止めることができず、行動を起こそうとはしません。

実感しにくい理由

なぜでしょうか?たぶん次のような理由です。

  • 温暖化の原因が二酸化炭素排出量の増加だと知ってても、何をしたらよいのかわからない。
  • 自分一人が努力しても温暖化対策への貢献は小さいと思っている。
  • 温暖化の影響はじわじわとしか現れないので変化を感じにくい。まだまだ先のこと、と思いやすい。
  • 二酸化炭素の排出を減らす行動は、快適な暮らしに制限を加える面もあるため、このままじゃいけないと思っていても、簡単にはやめられない。
  • 多くの大人にとって、自分がこの世を去った後の問題のため、深刻さを感じにくい。 未来のこともよりも、今の生活の方が大事と考えてる。

二酸化炭素を減らした効果を体感するのは容易でないです。でも、みんなで関心を持ち、二酸化炭素排出量の抑制にむけて活動していくしかないと思います。

何をしたらよいか?

二酸化炭素を減らすのに効果が高いのは、電気と燃料油の使用を減らすことです。どちらも我々の生活に欠かせませんので、無理はできません。でもちょっと努力するだけで、無駄な電気や燃料を減らすことはできます。その方法と効果についてご紹介します。

節電効果

不要な照明を消すとか、エアコンの温度を多少緩める(もちろん体調最優先で温度調節は必要)と節電になります。

家族4人の一般家庭で消費する電力は年間4000~5000kwhらしいので、仮に年間に10%(500kwh)の節電をしたとして、二酸化炭素削減量を計算します。

電力由来の二酸化炭素発生量は、発電方法によって異なります。ここでは、最も主流な火力発電を想定し、その中でも二酸化炭素排出量の多い石炭火力を仮定します。石炭火力発電で発生する二酸化炭素量は、1kwhあたり0.7~0.9㎏ですので、上記のとおり500kwhの節電をした場合は、1年間に 500kwh×0.7~0.9=350~450㎏の二酸化炭素を減らすことができます。

太陽光発電を採用してるご家庭は、少なくとも昼間はほとんど二酸化炭素を排出していないので排出抑制効果抜群です。

太陽光だけでなく、風力・水力・地熱などの自然エネルギーが普及すると、1kwhあたりに発生する二酸化炭素は減りますので、自然エネルギー活用のニュースがでたときは「いいね」したり、SNSでシェアしたりして、自分が関心持っていることを示しましょう。そうすると少しずつ世の中が変化してきます。

節ガソリン効果

保有する車の台数や排気量によってまちまちなので計算難しいですが、仮に1か月に100L給油をしているとしましょう。1年間の給油量は1200Lです。

徒歩や自転車、バス、電車を活用、さらにアイドリングもやめたりしてガソリン使用料を10%(120L)節約したとします。

ガソリン1Lから発生する二酸化炭素は約2.3㎏ですので、年間に120×2.3=276㎏の二酸化炭素排出を減らすことができまます。

もしハイブリッド車や電気自動車に買い替えることができれば、この数字の何倍もの二酸化炭素を減らせます。車を買い替えるときはご検討してみてはいかがでしょうか。

今後の10年が勝負

温暖化は生活習慣病に似ています。

過度に酒やタバコを愛し、暴飲暴食や偏食をやめず、適切な運動をせず不摂生な生活を続け、体がむしばまれていても気づかず、手遅れになって事態の深刻さにやっと気づくためです。

温暖化も同じです。二酸化炭素排出をだらだらと続けていると、手遅れになります。手遅れなるかならないかが、今後の10の行動で決定づけられるとギンジーは考えます。

見えない二酸化炭素を減らすというのは雲をつかむ感覚ですが、世の中が変化していくことを切に願っています。

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