石油・石炭・天然ガスによるエネルギー過剰使用を止めて二酸化炭素を排出しない世の中を実現すれば地球温暖化のスピードを緩めることはできるかもしれないけど、それだけで安心・安全で豊かな生活が維持できるかというと、それはまた別問題という気がするよ。
どうして?
化石資源だけでなくあらゆる資源は有限なので、無秩序に使い続ければ、私たちの生活を支える製品を作ることはできなくなってしまいそうだから。
どうしたらいいん?
限られた資源を大事に使う、まだ使えるものを買い換えない、過度に便利な生活を求めない、そんな行動変容が必要かな。
そんなの無理無理!
カーボンニュートラルな時代を目指して炭素のリサイクルは進むだろう。プラスチックをリサイクルし、バイオマスを使い、二酸化炭素を集めて原料にすることができれば石油や石炭や天然ガスを使わなくてもプラスチック製品を作り出すことはできるよ。世界中で様々な取り組みが行われている。二酸化炭素排出量は目標通り2050年に実質ゼロを達成できるかもしれない。
それでいいんじゃないの?
でもね、クリーンな世の中を支えるのは炭素製品だけじゃない。高度な電子器機・通信器機、電気自動車、太陽光パネル等が必要で、これらには炭素だけでなく様々な無機材料が使われてる。
例えばどんなのがあるの?
リチウムイオン電池にはリチウムやコバルトが使われている。パソコン等の電子器機類には金や白金の他、タングステン、タンタル、インジウムなども含まれている。しかしながらこれらの資源は枯渇が心配されはじめているし、採掘時の環境汚染や過酷な労働環境も社会問題化している。資源を使うことによって、遠くの国の人々を苦しめているとすれば、制限せざるをえないと思う。
そっちも、リサイクルしたらいいじゃん?
技術開発をどんどんして、豊かな暮らしを続けけることできるでしょう?
リサイクル技術の開発は進むだろうが、100%回収できるわけではない。必ずロスとして廃棄する部分が生じる。採掘資源はいずれ枯渇すると考える方が自然だよ。
え~、どうしよう
リサイクルは最低限必要だけど、限られた資源をできるだけ長く使うような生活スタイル、まだ使えるものを安易に買い換えない生活スタイル、過剰に便利なモノを求めない生活スタイルも大事だと思っている。
ふーん。